(このブログは、東洋経済新報社刊「LIFE SHIFT2」を参考に、私の思うところを書いています。スタートは、昨年の7月10日です。)
人生が長くなるにつれて、人生の重要な結論を遅らせるようになる傾向がある。大学等で青年期が伸びるだけでなく、20代いっぱい自分の求める姿を探し、就職先も迷う姿が多い。もちろん成人期のスタートが遅れるのであるから、結婚が遅くなるのもはっきり現れている。
この頃YouTubeで目についたのは、「婚約破棄された三十路女」。19歳から付き合っていた彼と別れたのだ。28歳の誕生日にプロポーズされ号泣。しかし1年たっても結婚に至らず、仕事も辞め遠距離恋愛を解消。共に生活するように。しかし、入籍の日が近づいたと待ち合わせの日を決めようとせまったせいか、彼から「ごめん、まだ結婚できない」とのこと。理由と聞くと、「仕事が忙しい」とか言われ、要するに気持ちが冷めているのに結婚できないということらしい。なんとも我々昭和の戦後世代から見れば「あり得ない」話だ。
もしかしたらこれも心理学の“成人形成期”の一つの姿かもしれない。昔は、卒業、就職、結婚と20代前半がピークで成人期になった。後半からは子育てに。二人でなんとか家庭を守るのが当たり前だった。しかし、今は、自身のアイデンティティを探し続け、ようやく方向がはっきりして腰を落ち着けるのが30代になってから。恋愛時代が長いので新しい方向が見えた時には、大好きだった相手の存在は過去のものなのだろう。
勝手にこの三十路女さんの事例を紹介して申し訳ない気もするが、見ていると面白い。彼女はそうやって自分の日常や愚痴(社会への反撃)を発信することで、自分の居場所やアイデンティティを探そうとしているのだろう。「やや?いやかなり飲み過ぎだよ」と言いたいが、それも今の生活を支える唯一最大の楽しみなのだろう。この子の飲みっぷりに影響されて、私も大学時代以来飲んでいなかったコークハイにハマっている。今日もスーパーで大きめのコカコーラを買ってしまった。なんとか、「幸せな生活始まりましたー!」と、三十路女さんがyoutubeを閉じる日が来るのを願っているが。