(このブログは、東洋経済新報社刊「LIFE SHIFT2」を参考に、私の思うところを書いています。スタートは、昨年の7月10日です。)
人生100年時代を賢く生きる戦略を「関係性」から見ていこう。まずは「家族」だが、その前提となるのは結婚だ。結婚に対する意識は、私の70年ばかりの経験でも随分変わったなあと思う。
ちょうどこの頃始まったNHKの朝ドラ「虎に翼」の主人公寅子の紹介は、いきなりお見合いの連続からだ。女性の幸せは結婚が大前提の時代を強調している。もちろん結婚して仕事の面でも大きな目標を達成した人もいるだろうが、それはよほど取り巻く環境が支えてくれる状況だったとも思える。寅子のモデルとなった三淵嘉子さんは、父親がそういった進路を応援してくれたようだが、母親はもちろん大反対だったという。
やや脱線したが、昔はともかく女性は結婚して子どもを育てるのが1番幸せと思っていて、ほとんどの人がそれを受け入れていた。人ごとではなく私自身も結婚し家族を支えるのが大事と思っていて、まずは「結婚」だった。しかし、最近の身近な人を見ても、そんなことを若い人に言ったら「何もわかっていない」と嫌われそうだ。
結婚のハードルが高くなっている気がする。昔は職場での出会いや友人からの紹介などが結婚に至る出会いの多くの割合を占めていた。最近は、SNSや婚活、マッチングアプリなど、不特定多数から出会いを求める例が多くなっている。ただ、そのために相手を選ぶ条件を考える時、どうしてもハードルが高くなる。恋愛強者とか恋愛弱者という言葉があるそうだ。女性の気持ち大切にし仲良くなれるというようなスキルなら頑張って当然だが、身長175センチ以上とか年収何百万以上とか、ほんの4分の1にも満たない人を探すことが当たり前になっている。それなのに「普通の人」と結婚したいと言う。普通の人になるのが難しい時代なのだ。