(このブログは、東洋経済新報社刊「LIFE SHIFT2」を参考に、私の思うところを書いています。スタートは、昨年の7月10日です。)
第4章「探索…学習と移行に取り組む」というテーマで話を進めている。中年期40代後半ごろハピネスカーブが谷底のような状態になり、そこから上昇に転じるという。話はいよいよ「高齢期の移行」‥“よい老い方”に入ってきた。
昨日は退職校長会のことに触れた。教員は結構閉じられた世界のなので、40代から準備を始めて、50代ごろ早期退職をしてあたらしい世界に転職するというようなことはほとんどない。年金法の改正で45年納めないとダメになるというし、当たり前に教育現場に65歳まで残る時代になってきているのだ。
校長を役職定年で終え、一般教員として現場に残ることについてネットではいろいろと思いが語られている。初任者研修の指導教員の例が多かった。中には、やや迷惑な存在で勤務時間が終わるとその指導教員は帰るので、ようやく若い先生が自分の仕事に取り組めるというような残念な話も多い。やはり大切なのは「学習と移行」なのだ。年齢を重ねても新鮮な気持ちで学び続け、若い世代と理解し合えるような意識の変革が大事だと思う。
高齢になって老化は否めないが、幸福度が高まるケースが少ないないそうだが、それを「老いのパラドックス」と呼ぶ。人生最後の“移行”を遂げた人たちは、情緒面で価値を見出せる活動の比重を大きくする。つまり、活動量を縮小させ、好ましい人間関係や喜ばれる行動にシフトしていくのだ。
アメリカでは、シニア世代が増え始めた頃、引退すると暖かいフロリダ州の海岸に移住する人が増えたという。しかし、次第に寿命が伸びてくるに従って、高齢者も都会ぐらしを好むようになったという。若い世代と交流し、社会の実質的な一員でありたいと思っているからだ。「余生」と考え、のんびり過ごすことよりも、生涯現役として社会の一員でありたいということだろうか。70代になっても“未来志向”で、自分に対する投資をできるような退職校長会でありたいのだが。幸福度を上げる道を探っていきたい。