(このブログは、東洋経済新報社刊「LIFE SHIFT2」を参考に、私の思うところを書いています。スタートは、昨年の7月10日です。)
人生100年時代と言われ、“自分の働く場”というか“生きるステージ”を転換させることが必要になってくる時代だ。ただ、私のような教員は同じ環境で退職まで過ごすことが当たり前だ。先輩の中には、退職後も教育委員会で嘱託職員として長く働いている人もいる。
もちろんテクノロジーの進化に対応する努力も求められ、それが苦手な人はとても限られた仕事にこもっている例もあった。私は長野市の全公民館の社会教育の実施状況をデータでまとめる立場にあったので、エクセルを駆使して、上がってきたデータを入力すると種類別の集計が自動的にできる表を作成するなどなんとか能力を駆使して取り組んだ。
ある意味、そのように同じ「教育」という仕事の延長線上にいても、新しいステージの仕事に取り組まなければいけないのも“移行”と言ってもいいのだろう。
これからは勤務先から「半年以内に次の仕事を見つけるように」などと言われる例が多くなると思われる。求められる仕事の内容の変化について行ける人は、その職場に残り新しい仕事をこなしていく。私が株式を持っているたばこ産業のJTでも、医薬品や加工食品など新しい分野に手を広げているし、タバコはヨーロッパやアジアでとても稼いでいる。そういった社会の変化やニーズにうまく対応していかなくては企業は成り立たないのだ。
移行を成功させるには、自分の能力はもちろんだが、自分らしさ(アイデンティティ)を変容させていくことも必要になってくるだろう。私は毎日同じ机に座り、一日中パソコンと向き合って決められた仕事をするのが嫌で、独立した。何を自分をやりたいのか考え、整理し、新しい分野については本や雑誌をずいぶん買い込んで学んだ。生活費を稼ぐにはどうしたらいいかも当然最優先の課題だった。移行を成功させることについて話を進めていこう。