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有能性を高めるためのリ・クリエーション

(このブログは、東洋経済新報社刊「LIFE SHIFT2」を参考に、私の思うところを書いています。スタートは、昨年の7月10日です。)

 有能性を高めることについて、前回は私の若い頃の教員生活について触れた。ただ、その職業上の能力開発の大部分は業務時間外に行うことがほとんどだった。先輩も交えて教科研究会を開催し意見をもらうが、それを受けて机に向かい次の会合までに資料を作るのは夜中までかかった。

 ただ、これはいろいろな職種の人に共通することだという。人生100年時代と言われ、業務のレベルアップや転身に取り組むことの重要性が増す時代には、その「余暇時間の活用」が大事になってくるだろう。以前にこのブログで扱ったが、「レクリエーション(娯楽)よりも、リ・クリエーション(再創造)の比重を増すべき」なのだ。自分の将来にとって大切なことは何か、自分が時間を忘れて没頭できるものは何かなどと、自分を成長させたい意欲と決意がいっそう重要になってくると本にも書かれている。

 海外では、かなりの比率で一旦会社勤めをしていた社会人が、自己の能力更新のために大学に入り直す例も多いという。最近は、インターネットで講演を見たり、YouTubeで欲しい情報を選んで学ぶことができたりと、便利になっている。オンライン講座も豊富だ。学校へ通っていた時のように、教師から一方通行のように決められたカリキュラムに沿って集団で学ぶのではなく、自分で選択して学ぶということも大事だ。

 私の娘は、大学卒業後会社に入って営業で良い成績を上げていたが、3年経たずに自分で起業した。今は人を雇い、るるぶに取り上げられるなど評価も高まってきている。その練り切り細工の仕事は、自分で会社勤めの合間に、いろいろ学ぶ中で最も「無心で取り組めた」ものだそうだ。マルチステージの時代、どんな自分を再創造していくのか親としても楽しみにしている。