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内発的動機の要素「自律性」

(このブログは、東洋経済新報社刊「LIFE SHIFT2」を参考に、私の思うところを書いています。スタートは、昨年の7月10日です。)

 充実していて、ストレスのたまらない学びを生み出す内発的動機づけを支える三つの要素の第一番「自律性」を見ていこう。

 大人の学びのほとんどは、仕事を通じて学習している。自分の専門性を高めたり、幅を広げたりすることで、良い結果に結びついたり人をまとめる立場になれたりする。意欲のある人は、他の部署で働く機会を得て新しいことを学ぼうとしたり、他部署との連携を求められるプロジェクトに参加して視野を広げようとする。

 しかし、それが上司から指示されて希望にそわないものでは、やる気が出ないどころか心を病んでしまうこともある。また非常に大きな企業が後進の企業に販売成績で追いつかれるなどして焦ることがある。良い結果を出すため新しい内容で発展できれば良いが、上役から無理な目標を支持されれば誤魔化すしかない選択をしてしまうのではないか。最近、そんな無理がたたってデータを誤魔化していた結果、取り返しのつかない会社の評価ダウンをすることになったニュースが多い。

 私は退職し自由業的立場になって、仕事を自分て選択できたり、仕事の内容を自分で構成できることがうれしい。先日も、三輪住自協の認知症カフェの講演と、福祉・健康部会主催の講演会を依頼され、打ち合わせ会に行ってきた。そこで話題に出た内容は、このブログで取り組んでいる“100年時代の行動戦略”で扱っていることに関係の深いものだった。仕事を依頼した方たちは、このブログを事前に読んでくれていた。このように仕事を受けるのも、その内容を検討するのも自分に任されているのはうれしいことだ。

 私はこの頃料理に興味がある。自分で食べたいものを自分で工夫しながら作るのは楽しい。家族のために疲れて帰ってきた共働きの妻が座ることも許されず料理に取り組むのとは大変な違いだろう。YouTubeで美味しそうなものを紹介しているのを見るとやってみたくなる。圧力釜のクッキングプロやノンフライヤーも買った。天ぷら専用の鍋も買った。

 上の段落の講演会も料理と同じで、自分の興味のあることを自分で工夫してできるから楽しいのだろう。その結果も味わいに関係なく、自分自身の成果として返ってくる。それをもとにまた学び直すのだ。そう言う仕事はストレスをあまり感じず、発展していけるものだと思う。

 自分で選択できる喜びが「自律性」のある生活にはある。