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内発的動機づけ

(このグログは、東洋経済新報社刊「LIFE SHIFT2」を参考に、私の思うところを書いています。スタートは、昨年の7月10日です。)

 学ぶために関心を持ち続けるにはどうしたら良いか。とかく多くの人は学ぶことを負担に思っていたり、面倒と感じたりしている。どうしたら大人の学びが「面白い」とやる気を起こさせることができるのだろう。

 やはり、学習の対象に強い興味と情熱を抱くことが有効な方法なのだ。自分の心の中に「やってみたい」「面白そう」などと思って動き出すこと、「内発的動機」を持つことが大事だ。

 二つの集団に、3日間難しいパズルを解かせる実験をした。Aのチームには、特に褒美は与えなかったが、Bのチームには、2日目に報酬を与えた。そして、3日目は、報酬を与えなかったのだ。Aチームは、3日間で次第に解くレベルが上がってきた。ところが、Bチームは、2日目は高まったが、3日目はむしろ1日目よりもレベルが落ちたというのだ。報酬を与えることで一時は気持ちが高まるが、それをやめると、もともとあったやる気さえダウンしてしまうのだ。

 “報酬を与える”“罰をあたえる”といった、外部からの働きかけによってやる気を起こさせることを「外発的動機づけ」と言うが、それは効果が短期間で出るというメリットはあるが、長続きしなかったり、自主性や創造性を妨げる可能性がある。力づくで効果を出そうとすると、ある自動車メーカーのような取り返しのつかない結果を招くことがある。これは子どもの教育でも同じだ。

 

 それに対して、「内発的動機づけ」とは、ものごとに対する興味や探究心など「人の心の内側からの働きで生まれてくる」動機づけのことだ。それは高い集中力や質が高く粘り強い行動につながりやすい。もちろん短期的には効果が出にくいことはある。Aチームには、報酬を与える代わりに、その高まりを褒めたり、価値を認めることでよりやる気を起こさせることも可能だと思える。

 では、その「内発的動機づけ」をする要素はなんだろう。本では事例を挙げて説明しているが、私が関係文献を調べていて見つけたのは三つの要素だ。

「自律性」「有能性」「関係性」の三つだが、これがわかりやすいなと思っていて、もう一度本を読み直したら、その言葉は使っていなかったが、内容はよく重なっていた。明日から、その三つの要素を解いていこう。