(このブログは、東洋経済新報社刊「LIFE SHIFT2」を参考に、私の思うところを書いています。スタートは、昨年の7月10日です。)
中野信子氏の、“学ぶこと”に関するコラムやYouTubeを見ていて、「ラッキーガールシンドローム(症候群)」のことを扱っていた。アメリカの映画をもとにこの名前がつけられたようだが、「私はとてもラッキーで、すべてがいつも私のためにうまくいく」という楽観主義な生き方にはまっている心の状態のことを言う。「自分は何をやってもうまくいかない」と悲観的な考えで、何事にも意欲が湧かないよりは確かにいいと思うが、いくらそのようなポジティブな言葉を口にしたところで、それだけでは解決の糸口にはならないだろう。
中野氏の説明でも、運がいいと思う人とその反対の人、両方の人たちを集めてくじを引かせてみれば、対象者が多くなれば当然同じぐらいの当選割合になる。虹が出て、それを見える範囲にいる人は誰でも(視覚に問題なければ)見ようと思えば虹が見えるはずだが、気づかない人もいる。「運は100%自分次第」というのが彼女のまとめだ。
運が悪いと思ってしまう人は、「比べている」傾向が強い。「あの人は○○なのに、どうして私は△△なのだ」というように。前回ブログの「やりすぎ教育」で、子どもを責めてしまう親のことをあつかった。その親の意識にはおそらく「○○さんの家の子はいいのに」というものがあり、親しい親仲間から「そんなことないよ」と励まされたりしても、「おたくの子は優秀だからそれでいいのよ」と受け付けないのだ。
見つけようと思っている人にしか見つからないもの、見えないものがあるのだ。その「見つける能力」を高めていくことが大切だ。自分の人生の中に「美しい虹」を見つける目をきたえることが大事。「自分はこういうふうにしたいな」と自分の虹を探すのだ。「比べちゃうよりもっと大事なことがあるよね」と思えば、自分の進むべき道が見えてくるのだ。