(このブログは、東洋経済新報社刊「LIFE SHIFT2」を参考に、私の思うところを書いています。スタートは、昨年の7月10日です。)
知能の大きな二つのくくりについて紹介した。この中野信子さんのコラムの本題は、「脳を若く保つ行動」なので、それについて扱おう。
まずその三つのポイントを並べると、「①未知のものにふれていく」「②良いとされているものを疑う」「③自分の考えをおしつけない」だ。
一つ目の「未知のものにふれていく」は、“流動性知能”という「新しいものに出会い、どう行動するか、どう対処するか」という知能は年齢とともに落ちていくものなので、それを避ける生活をとりがちだ。すぐ「俺にはわからない」とか「そんなこと知らなくてもなんとかなる」と逃げないで、「やってみたら面白かった」「案外できるもんだな」という経験をすることで、ハードルがずいぶん低くなるのを私も感じている。
二つ目の「良いとされているものを疑う」は、何か「これは健康に良い」とか「脳に良い食べ物」などという情報に触れると、なんとなくどころかそれを超えてハマってしまう人がいる。そして、対して結果は出ていないのに改善した気持ちになって他人に押し付けたりしてしまう例が多い。大事にしたいのは、「なぜそれが健康に良いのだろう」とか、「効果があるとされるデータはあるのだろうか」と、疑うというか詳しく調べたり考えることだと思う。そういう経験値を持っている人はいろいろなことに知能を働かせるので、長く脳の働きを活性化できる人だと思う。
3つ目の「自分の考えを押し付けない」は、私の周りにもそういう悩みを語ってくれる人がいる。親から頼み事をされるのだが、任せてくれればいいのに、どこどこの銀行でないとダメだとか、こういうふうに書かないとダメだとか、自分の経験をもとに細かく指示されてしまい、言い返すともっと面倒なので「はいはい」と受け止めているというような話だ。
整理すると「頑固さとおしつけが『脳の老化』のサイン」だと中野信子さんはまとめている。いろいろなことに新鮮な気持ちで取り組み、よく調べたり考えもせず信じ込んだりせず、他人の意見や社会の動きにもよく耳を傾け、脳の働きを常に活発にしたいものだ。