(このブログは、東洋経済新報社刊「LIFE SHIFT2」を参考に、私の思うところを書いています。スタートは、7月20日です。)
人生への満足感を最も左右する要素は「温かい人間関係」だという研究成果について前回扱った。それは単なる仲良しとか、支え合う家族という関係だけでなく、いろいろな意味で人生の支えとなったり、マルチステージの人生で新しいことを始めようとする時、力になってくれたりなど、ある意味大事な資産と言っていいものだろう。
「ライフシフト1」を以前扱った時、「無形資産」というものを取り上げた。それは、「生産性資産」「活力資産」「変身資産」の3つのものだ。スキルや知識、仲間からの評判など、仕事を成功させるのに役立つもの。バランスの取れた生活、家族との関係など、日々を身体共に健康に過ごす基盤になるもの。人生の転機で良い刺激を与えてくれたり協力してくれる人的ネットワークなどを上げることができる。
資金計画をしっかりさせた上で、価値を計ることのできない自身の「能力や人間関係といった無形資産」があることで、自分の求めたい人生の歩みが実現してくるように思う。
そんなことを考えていたら、小山梨枝子さんのことが頭に浮かんだ。長野出身の画家で素敵な人だが、週刊長野でご自身の人生の歩みを記事にしている方なので実名で取り上げさせてもらってもいいだろう。私とは、長野文化会館の運営協議会委員としてご一緒させてもらっているが、高名なのに気さくで温かさを感じる人だ。
新聞で紹介されている彼女の人生は、先週の土曜日に2021年の内容まできたので、そろそろ連載も終わりかと思うが全て読ませてもらった。今日のブログと関係すると思うのは、彼女の人生の大きな転機に、展覧会を開いてくれたり仕事を紹介してくれたり、海外での学びに協力してくれたりと本当に強いつながりに恵まれてきた人だなと思うことだ。特に若い頃は波瀾の人生と言っていい境遇の中で、その無形資産とそれを培うことのできる彼女の人間性が新しいステージへの転身を支えてきたなと思うのだ。
12月2日の記事は、自死した夫について娘さんとのやりとりするところで、私の心もじわーっと締め付けられた。(記事の抜粋)「静かで深い感動が私に訪れ、人生の大きなハードルを超えたような気持ちでした。」という文でまとめてありますが、まさにこのブログで取り上げている「自分の人生は自分で紡ぐもの」と教えてくれる連載でした。最後どのように締めくくるのか楽しみに待っています。