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職を失う不安

(このブログは、東洋経済新報社刊「LIFE SHIFT2」を参考に、私の思うところを書いています。スタートは、7月20日です。)

 あのイーロン・マスク氏は「もうあなた方は何もしないで機械の前に座っていてください。」と言ったそうだが、今の仕事をめぐる変化は急速で、「産業革命」などと言えないぐらそれが当たり前の状況になってきているのではないだろうか。

 マスク氏は、ニューラリンクという会社を立ち上げ、新しいタイプの糸状の電極を脳に埋め込み、人が考えるだけでコンピュータが働き、機械を動かすというような事業に投資しているようだ。私は奥歯に人工の歯(インプラント)を埋め込んでいるが、マスク氏は、希望者誰でも利用できる脳インプラントを目指しているそうだ。それが働き方や社会のあり方にどんな変化を及ぼしてくるのだろうか。生成AIもそうだが、一般の我々には想像もできない変化があるのだろう。

 このように仕事の性格や形態は、今大きく変わろうとしている。2030年までに、7500万〜3億7500万人が職業を変えざるをえなくなるという推計があると本で紹介している。これは世界の働き手の14%にあたる人数だ。

 ここで注意しないといけないのは、職を失う14%の人たちだけでなく、残りの86%の人たちも大きな影響を受けるということだ。自分も職を失うのではないかという不安はもちろんあるし、ほとんどの人が仕事の中身が変わることへの対応も求められるだろう。

 今日、ようやく時間ができて買い物に行けたが、一つ目の量販店は、たくさんの自動精算機が並んでいて、多くの人が当たり前に自分の買い物を会計処理していた。店の人は近くに立ってその様子を管理する仕事をしていた。続いて行ったいつものスーパーは、品物の値段の読み込みとカゴへ詰める仕事はしてくれたが、精算は自分でカードを読み取らせるなどして行なった。どちらも数年前までとは大きく変わった。コロナ禍があってデジタル化が進んだことも背景にあるのかもしれない。都会では、全く無人のコンビニなどもあると聞く。働く人は、店での接客から、機械の操作に仕事が変わっているのだ。

 今後どのような仕事が大きく変わるのか、キャリアの転換はどのようにしていけば良いのか考えてみたい。