(このブログは、東洋経済新報社刊「LIFE SHIFT 2」を参考に、私の思うところを書いています。スタートは、7月10日です。)
機械が人間より優位に立つ活動は大変な勢いで増えている。では、機械に代替されにくいのは何なのだろう。
「それは、より人間らしい活動をおこなう能力だ。具体的には、人と人とのやり取り、ケアと思いやりが必要な活動、マネジメントとリーダーシップ、創造とイノーベーションなどである。」と本ではまとめている。(本より抜粋P17)
前回紹介したロボット料理長のように、機械は決められた手順に沿って料理を作ったり運んだりはできる。しかし相手に合わせて変化させたり、相手の要望を読み取ることはまだ難しいだろう。工場などの作業手順を決めてスケジュールを作ることはできるかもしれないが、働く社員やチームの人柄をつかんで経営にうまく活かすことは、とても無理だろう。
機械に仕事を奪われることを恐れてルールを決めようとするより、機械の限界をしっかりつかんで人間のできることのレベルを伸ばす人が成功をおさめていくことになるのではないか。フランケンシュタイン症候群に陥るのではなく、機械をコントロールする能力を高めていかなければいけない。
私ごとの雑談になるが、先週市の教育委員会から要請があって公民館講座の募集チラシの原稿を考えた。このホームページでも紹介しているが「歌と健康セミナー」の市民向け案内だ。
去年までは、講座の紹介文を「仲間のつながり、社会のつながりこそ健康の秘訣!体の使い方や心の持ち方を学びながら、みんなで一緒に歌いませんか」としてあった。何か硬いなあと思い何とかしたいと考えた。
そして次のように提案した。
「歌は世代を超えて一緒に楽しめるすてきな世界です。
「心がワクワクしたり、ジーンとしたり‥‥一緒に楽しみませんか」
さらに講座名の上の目に付くところに
「体をうまく使い、頭も働かせて、心を豊かにできる 歌っていいね」
と指導する内容をわかりやすく一言にまとめた。ちなみにこれは私が最後に勤めた三輪小学校の学校目標をもとに考えた言葉だ。
何か去年までは、「こういうことが大事だからとても意味もあることです。みなさん頑張りましょう」的な、やや上から目線の雰囲気がした。今年は、「歌っていいよね。楽しもうよ」と呼びかけ、「ワクワクしたりジーンとしたり」と心のゆらぎを楽しんでほしいと思う。また、「人生100年時代をいかに生きるべきかを教える」というより、「歌は年齢の差を超えていろいろな人と一緒に楽しめるのだ」ということを知って欲しいと思う。同じ世代の人とばかり過ごして、どこどこが痛いとか、こんな薬を飲んでいるとかばかりではなく、自分の世界を広げることの面白さを知ってほしいと思う。機械にはできない世界をそうやって見つけていこうと思う。