(このブログは、東洋経済新報社刊「LIFE SHIFT2」を参考に、私の思うところを書いています。スタートは、7月10日です。)
本の前書きなどをもとに思いつくことを書いてきたが、いよいよ第1章「私たちの進歩」に入ろう。まずは「テクノロジーの驚異的進歩」という話題だ。いくつかその進歩の予測を法則化している例があるのでまとめてみよう。
「ムーアの法則」インテルの共同創業者であるゴードン・ムーアが示した予測。コンピュータの処理能力が18ヶ月間に2倍で上昇するという予測。(3年間で4倍ということ)
「メカトーフの法則」有線LAN規格イーサネットの共同発明者ロバート・メカトーフの示した予測。ネットワークの価値は、接続しているユーザーの数の二乗に比例する。つまり、ユーザーの数が2倍になれば、ネットワークの価値は4倍以上に増えるということ。
「ヴァリアンの法則」Googleのチーフエコノミストであるハル・ヴァリアンが指摘した法則。活用できる既存のテクノロジーが多彩であるほど、それらを組み合わせて有益なものを生み出せる可能性が高まるという。
以上の4つの法則の効果が組み合わさった結果として、AIとロボット工学が空前の進歩をとげている。
たとえば自動運転車。本では、「アメリカの自動運転車「ウェイモ」が、2018年10月の時点で公道上の試験走行を1000万マイル以上重ねている。」と紹介しているが、2023年4月には日本でも自動運転レベル4がスタートしている。すなわち、場所などを限定するという一定の条件のもと公道での自動運転走行が行われているのだ。運転席(もちろんハンドルも)のないバスなどの車が人を乗せて公道を走っているのだ。ただ警察庁は、事故を防止するため遠隔の監視装置を設置し、監視を行う担当者を配置するよう事業者に求めているという。この本の原稿が書かれてから4年ばかりで、試験走行ではなく実際に公道を走るところまで実現している。
この関係のデータを調べていたらソニーとホンダの連携による自動運転車を発表したというニュースの関心を集めているという情報があった。互いの既存のテクノロジーを「マッシュアップ(混ぜ合わせ)」ることで新しい車を作ろうとしている。これからそのような企業の連携や、情報関係など別な業種のメーカーが車を作るといった例も多くなりそうだ。
私の乗っているホンダ車は、アクセルから足を離し手はハンドルに添えているだけで、高速道路を設定したスピードで、前の車との車間を守り、道路の曲がりも認識して自動で動いてくれる。鎌倉にいる娘のところに行く時は長時間の運転になるので本当にありがたい機能だと思った。また、信号待ちをしている時、近くに人が来ると大きな音で警告してくれる。最初はそんな新しい仕組みに驚いたが、あっという間に古い自動運転レベルになってしまうのだ。