(このブログは、東洋経済新報社刊「LIFE SHIFT2」を参考に、私の思うところを書いています。)
この本の著者アンドリューの前書きでとても目にとまったのが「長寿の配当」という言葉だ。「人生100年時代」という言葉が一人歩きして、誰しも長生きできるようになった気分になっているが、本当のところ自分にとってどのような意味があるのか考えているだろうか。
この本のカバー裏にこのように書かれている。
「誰もが可能性を開花させ、
社会的開拓者になる
正解のない時代、不安を乗り越え、
自ら未来をつくるための生き方指南書
あなたの将来の選択肢という老い方は、
いま、どう行動するかで決まる」
実は、昨年7月ごろ私は株式への取り組みをかなりアップデートした。素人が売り買いに追われるのではなく、長い目で確実に成長が見込めそうな企業を選び、株価が低迷している時こそ買いに入る。さらに確実な配当金を得られるようにするなど、できるだけ確実な足場を築くことだ。
ちょうど外貨ベースの資産形成的な保険をやっていたのが、円安の影響で満期が来る前に目標を達成したといううれしいこともあり、まとまった資金が入った。それで株を買い増しした。ただその頃はウクライナの戦争などもあり、株価は低迷していた。
それが、ここへきて30何年ぶりの高値ということで、評価額が爆上がりしたのだ。それよりもうれしかったのは、去年方針変えをしたとき、「配当金で一年に○○円得る」という目標を立てたのだが、それが達成できたのだ。年金生活者にとってはとてもありがたい成果だ。
世の中が、株で儲けたという話に盛り上がっている時に始める人は多いだろうが、もしかしたら次に同じような爆上がりがあるのは30年後かもしれないのだ。欲張ってはいけないのだ。なぜそのようなことになったのか、これからやるとしたら何に気をつけなければいけないのかなど、よく知識を得て自分で考えることだ。誰かの話に乗ってよく考えもせず動き出すのは危険だ。
去年たまたま国会中継を見ていたら、ある野党議員が円安の状況について政府の責任を追求していた。私にはそれが、単に相手を責めるための材料でしかなく、そのことの持つ様々な社会的意味を考えていないように思えた。単にどうするつもりだと責めているだけだった。円安で儲けた会社や人もいれば、今年の株価爆上がりも円安のおかげで海外の投資家が日本株を買いに来ているのだ。
ともかく考えをよく練らないといけないと思う。上に紹介した前書きの「あなたの将来の選択肢と老い方は、今どう行動するかで決まる」のだとしたら、この本を読んで世の中の状況を確かな視点で見つめ、自分なりに考え、そして行動を選択することが大事なのだ。