(このブログは、文藝春秋社刊「脳科学は人格を変えられるか」を参考に、私の思うところを書いています。スタートは、昨年の12月12日です。)
「幸福になれる三つの要素」の二つ目として挙げられているのは、「生きることに積極的に取り組むこと」です。ただ課題の立て方にもよりますが、そこへ達するのは大きな壁があるように感じてしまいます。「何か立派なことをする」というような考えではなく、「自分にとって意味のある何かに積極的に取り組む」という受け止めで良いと思います。
本では、この「自分にとって意味のある何かに積極的に取り組むこと」こそが楽観主義者の本物の証明だと書いています。楽観主義者とは、「大きな目的に向かって没頭したり、意義ある目標に到達するために努力を重ねたりできる人々なのだ」というのです。
私は今日、高校の合唱班のOBOG会の役員4人で集まって今後の活動について相談してきました。仕事はそれなりに頑張らないとできないことですが、ロマンというか実現できそうな夢は心を躍らせてくれます。まだ大学一年生から後期高齢者まで名簿上は600人を超える会員がいます。それをまとめ、歌を通して世代を超えた交流を企画していくのです。昨年もその年齢幅のある仲間と現役の演奏会で「鴎」をアカペラで演奏できたことは本当にうれしかったです。“ほんの一回合わせただけで本番”という練習で、演奏のレベルは高くはできませんが、喜びはとても大きいのです。
その“カイトソサエティ”という団体ともう40年近く事務局長として関わってきました。この会に“会費”はありません。必要な時に必要な資金を出せる人にお願いして運営費を確保してきました。その出納管理も一人でやってきました。会費がないので、高校の合唱班に所属した人は入会届を出さなくても全員会員です。希望した活動に参加できます。役員はみんな手弁当で報酬はありません。その運営に意義を感じ、合唱し声を合わせることがうれしいからやっているのです。そう考えると、私の仲間はみんな「本物の楽観主義者」なのでしょう。