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アフェクティブマインドセット(心の姿勢)

(このブログは、文藝春秋社刊「脳科学は人格を変えられるか」を参考に、私の思うところを書いています。)

 前回は、信州プレミアム食事券について書いた。書いて自分の心の動きをつかめば、あとは賢くそれを使い、儲かった感もそれなりに味わえるので大丈夫だ。問題はその「心を把握する」というところだ。20%も儲かったのに、「まだ六千円分使い切らなきゃ」と追われる心理になることが問題なのだ。

 本(上記)では、序章で「なぜ前向きな性格と後ろ向きな性格があるのだろう」というテーマから入っている。映画「アニーホール」で、うだつの上らないコメディアンのアルビーと、同棲相手の美女アニー気持ちがすれ違うの場面を取り上げている。

 アルビーの精神科医が「どのくらい、ベッドを共にしていますか?」と聞くと、アルビーは「ぜんぜん。週に三度だけ。」

 アニーの精神科医がアニーに「セックスはちゃんとしている?」と聞くと「しょっちゅうよ。週に三度も。」と答えたという場面だ。

 同じ状況、ものごとでも人によって受け止め方、それをどう見るか、それにどう反応するかが違う。そして、その後実際に起きることが変化するのだ。

 プレミアム券をお得だったと思った人はまた買いに行くし、鬱陶しいと感じた人は、「節約が一番」と買うのを控えるだろう。

 そんな物事のとらえ方、行動のスタイル、もっと言えば生きる姿勢が、あなたの人生を左右する。そんな心の状態を、著者のエレーヌ・フォックスは、“アフェクティブ・マインドセット(心の姿勢)”と名付けている。世の中には、悲観的な人もいれば、楽観的な人もいる。そうした「ものの見方」の違いを見つめることで、私たち自身の人生を彩りの良いものにしていきたいものだ。