賢く年を重ねる“スマートエイジング”7つの秘訣のうちで、「明確な目標を持つ」というのが、自分の人生で取組不足な感じがしてしまう。公民館で指導していても、私の体験を一番語りにくい項だった。「明確な」とは、誰にも通じるような、例えば「オリンピックで金メダルを取る」というようなことを思い浮かべてしまう。そこで、もう一度参考にしている本を読み返してみた。(扶桑社新書120)
秘訣その6「明確な目標を持つ」に紹介されている事例は、ノーラ・オークスさんというアメリカの州立学校を高齢で卒業した人の話だった。彼女は、4年生大学を卒業した世界最高齢の学位取得者なのだ。91歳で入学し見事4年で卒業し、なんと大学院に進んで、第一次世界大戦の原因と結果をテーマに研究を続け、98歳で修士号を取得したというのだ。
この事例の説明の中で、「明確な目標を持っていたからです」という表現は最初だけで、途中から「具体的な目標」という言葉に変わっている。人間は具体的な目標を立てると、「絶対この目標を達成したい」とやる気が湧いてくるのだと説明している。小さな目標で良いのだ。ただ、具体的な目標を持つことで、日々の生活が変わる。その成果がまた次のやる気につながるという説明だ。
私も、何度も書いたが、「なんとなく」生きるのではなく、自分が置かれている状況をしっかり見つめ、求めるべき課題をはっきりさせ、できそうなことから一歩を進めること、その選択を自身ですることが大事だと思っている。
今度から“スマートエイジング”の指導で、「具体的な目標」の方が指導しやすいし、わかってもらえやすいように思う。誰しも「こうなったらいいな」「こんなことしてみたいな」といった願いはあるだろう。ただ、次の一歩を進める「具体的な目標」がないと、単なる夢で終わってしまう。ブログで書いていることを日々の生活の中で具体的に目標を立てて、結果を出していきたいものだ。
前々回(10月14日)のブログに書いたように、合唱でも教育でも、人間関係でも、私は、こうなったらいいなということには本気で取り組み、リーダー的な存在になったり、大好きと思ってもらえる結果を出してきた。具体的な目標を持って活動するのは当たり前にやってきた気がする。