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働き方の未来と選択 その14

 テーマの「働き方の未来と選択」を考えてきたが、昨日は、「個性的な」ということが重要な時代になってきたと書いた。これは私たちの生き方に直結することなのだと思う。

 だいぶ回り道になって、分かりにくくなってきたので、「ワークシフト」第3章の結論に入ろう。私は一言で言うと「普通でありたい」という気持ちを捨てて欲しいと思う。そんなことを言うと、昔のような根性論で、命をかけて難題に立ち向かうことこそ正しいと言っているように思われてしまうかもしれない。

 大事にしたいことは、「普通でありたい」から、なんとなく周りの雰囲気に流されて生きることが当たり前になっているのを変えようと思うのだ。“「普通」ではなく「特別」になれ”というのではなく、「自分らしさ」を大事にして欲しいのだ。

 自分は何を欲しているのだろう。自分が安心して居心地の良いのはどんな場だろう。周りの人のために自分が喜んでできることはなんだろう。マイナス面から見ると、自分の望まないことで無理をしていることはなんだろう。なんとなく日々を過ごすことで、何か大事なものを失っていないだろうか。そうやって他の人とは違う一人の個人として自分の生き方を見つめていきたいと思う。本には、「自分の生き方に責任を持ち、自分という存在を確立していく覚悟が必要だ。」と書かれている。

 もちろん、自分らしく生きるためには、自分の欠点も素直に認めることも必要だ。選択肢にできるはずのないことまで並べ、無理をするのも危険だ。何がしたくて、そのために何が障害で、何を犠牲にする必要があるかも含めて考えなくてはいけない。