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働き方の未来と選択 その12

 昨日は、たまたま職を失った人がデジタル処理関係の新しい仕事でレベルアップを図ったことや、「リスキリング」という、新しい業種や業務の大きな転換などに対応する取り組み(学び直し)について扱った。

 この頃、このブログに取り上げたいようなニュースやドキュメンタリー番組に触れることが多いのは、それだけこの「ワークシフト」の本に書かれていることが現実の社会で求められているからだろう。国を上げてそういった環境を整えることは大事だが、一人ひとりのレベルでもそういった変化に目を向け、「自分が働くという意味」、「何を求めて働きたいのか」考えていくことが重要だ。

 前にも扱ったように「カリヨンツリー型」と言われる、複数の専門的な知識・能力に基づくキャリアを経験し、仕事に対する考え方や、企業と働き手間の「契約」の中身を根本からシフトさせていくことが必要だ。さらに、そのシフトを妨げている要因は何なのかなども掴み、幸せで充実感のある職業人生を送るために、解決すべきことを整理するのだ。そして、自分にどのような選択肢があるのか、また、それを選んだ場合にどのような結果が予想されるのかを理解しなくてはいけない。夢を見るだけではなく、時には、その選択肢を選んだ場合、何かを諦めることも含めて考えなくてはいけない。

 テレビ番組で扱うのは、成功体験が多い。フリーランスなど自分の選択した人生で自由に、しかも優雅に暮らしている人の話に憧れるのは良いが、自分にとってそのシフトはどのような意味を持つのか、難しい点があるとすれば何なのか、重要なのは、その選択肢をよく理解することだ。