女性と仕事について昨日は男女の所得格差について考えた。それと大いに関係あるが、もう一つ考えなければならないのは、家事育児の分担とか男女の労働参加率の格差のことだ。
ライフシフト331ページにグラフが出ているが、OECD21カ国の男女の労働参加率の格差についてだ。調べたのは2014年で、日本は男女格差が大きく、韓国、イタリアに次いで下から3番目、約20%だ。もっとも格差の少ないノルウェー、スウェーデンは約4%ほどだ。日本ではこの労働参加率の格差を是正するため男女雇用機会均等法が平成18年(2006年)平成28年(2016年)に改正され成果が出てきている。内閣府の調査によると2019年OECD諸国の女性の就業率調査で、日本は71%で平均を超えて良い方に入った。約20%だった男女格差は13%ほどに縮まっている。
ただ、就業率が上がったからといって、女性の家事・育児の負担が改善したわけではない。今日のSNS情報サイト“AllAbout”にそんな女性の悩みというか怒りの言葉が出ていた。「結婚後もラブラブ夫婦が突然」というテーマで、夫の一言に一気に愛が冷めた妻の思いだ。その一部を紹介しよう。(原文そのまま掲載)
「結局、私の不満は家事育児への負担が私にかかってきてつらいこと、それを夫が理解してくれないこと、それに尽きると思います。」夫婦とも正社員として仕事をしているから、子供が生まれてから私(妻Mさん)はずっと仕事に家庭にフル稼働。夫は「残業」「おつきあい」で帰宅が遅くなる。「遅く帰っても洗濯機ぐらい回せるでしょう。」と言ったこともあるが、「だったら君が回したって一緒でしょう。全自動だし乾燥機だってついているんだから」と思いやりのかけらもない。(一部略)週末は、「風呂掃除したよ」「トイレも掃除したよ」とドヤ顔になる夫だが、1週間を通して夫がするのはその程度。「そんなに大変なら仕事を変わればいいとかパートになればいい」とか平気な顔で言うんです。「私の収入が減ったら、あなたがその分稼いでくれるのか」と聞いたら、「急に給料が増えるわけないでしょ」と夫は現実を見ていないそれが不満です。(以上)
このMさん以外にもいくつか例が上がっている。「男の見栄」「上から目線」という言葉や、息子から「お父さんとお母さんは傷つけあっているようにしか見えない」と言われたとか、「面倒だから話さないでおこうという選択肢が増えてきています」とか、「息子が巣立って二人きりになったらどうなってしまうのか」など、読んでいるだけで、100年時代の未来をどうしていけば良いのか悩んでしまう。
実はこの「女性と仕事」のテーマの次には「離婚」が待っているのだが、このブログで扱うことの理想と現実はまだかなり乖離がありそうだ。