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子育てという選択肢の未来

 結婚とか家庭とかの未来について考えている。長寿化、マルチステージの人生で簡単に選択できない課題は子育てをどうするかだ。ライフシフトの本では学生たちを対象にした調査が載っている。(ペンシルベニア大学の学生対象で世界の動向を代表するとは言えないがとの説明あり)1992年の調査では「子どもを作りたい」と答えたのが78%だったのが、2012年には42%まで下がっているのだ。

 人生100年時代ということで多様化する人生のあり方を考えてきたが、女性の妊娠可能年齢は融通が利かない。高等教育を終え、社会に出てエクスプローラーとしてさまざまな旅(体験・人との出会い)を経験し、自分の目指すものを見つけ、生産性の向上に人生の重きを置く若者にとって、結婚や子育ては何かを捨てなければならない要素が当然ある。

 我が家にも娘がいるが、自身の願う世界に向けて、良いパートナーを見つけ、自分で仕事を起こし、夢を実現する選択肢を応援したい。ただ、結婚をせず子どもを待たずとなった時、親が不安なのは、やはり高齢期の過ごし方だ。若いうちは両親・祖父母が応援をすることができるが、自分たちがいなくなってこの娘たちがどんな人生の終末を迎えるのか心配なことは事実だ。子育てという選択肢の持つ意味をさらに探っていこう。