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リ・クリエーション(再創造)

 生涯発達心理学のブログを以前扱ったが、老年期は「喪失」が課題とされる。退職、愛する人との別れ、さまざまな能力の減退など、誰しも味わうものだろう。他人事ではなく、私もいくつも体の劣化を抱えている。しかしだからこそ人生の新しいステージを意識しながら生きていかなくてはいけないのだろう。

 明日、混声合唱団エールの練習時、コロナ禍でまだ歌うことは止められているので、私の講演をしてほしいと言われた。今しがたようやくプレゼンの用意ができた。話の中心は、私達のサークル活動のような余暇時間をどう過ごすかという、ライフシフトに沿った内容にした。無形資産の三つのカテゴリー、「生産性資産」「活力資産」「変身資産」をわかりやすく話し、シニア世代の生き方を見つめ直したい。

 大事なことは、リ・クリエーション(再創造)だ。私自身を例に挙げれば、退職して趣味企業し、ブログに今は熱心に取り組んでいる。合唱活動は趣味としてやるだけでなく、指導者としてお役に立てるのは嬉しい。DIYを始めると時間を忘れるほど真剣になる。また、教員時代はあまり目を向けることのなかった株式投資も勉強しレベルを上げてきている。世の中は変化の激しい時代になってきているので、スキルは常に更新していかなければ置いていかれてしまう。

 高齢者だけでなく若い人でも新しい技能に向き合うのは苦手という人もいる。挑戦心、変身願望が必要なのだ。そんなことを考えていたら、TWitterおばあちゃんの記事が目についた。ニュースなどで取り上げられ世界的にも関心が高まっている。老年期の喪失の年代だからこそ、怖がらずに新しいことを楽しむ時間を大事にしたいものだ。

 ライフシフト第8章「新しい時間の使い方」は今日で終わり、新しい章「未来の人間関係」に入ろう。