「ライフシフト〜100年時代の人生戦略」(東洋経済新報社)について研究してきた。今日からは、第8章「新しい時間の使い方〜自分のリ・クリエーションへ」に入ろう。
人生100年時代というテーマからわかるように、私たちに与えられた時間が長くなることを前提としてまとめた本なので、この章が内容としてはとても重要なものだろう。
自分の人生を振り返って「時間」とはなんだったか考えた。連想してくる自分の姿は、「何時までにこれを仕上げる(終わらせる)」というよりも、「時間に関係なく納得するまで取り組む」姿の方が多い。
教員生活は、子どもたちが午後4時過ぎて帰ってから会議へ。それが済んで帰られるわけではなくやっと自分の仕事へ。教室の片付けや今日の子どもの取り組み等の記録・整理、教材研究(明日の準備)学級通信作りなど山ほどある。そして、研究や指導力向上の勉強。もちろん時間のかけ方は人による。子育て中は、割と早めに帰って、夕飯の後書斎で仕事を夜中までやった。研究主任や管理職になってからは、他の職員の世話もあるので、真夜中まで学校にいた。教頭時代は一番長く学校にいた。思い出すのは、仕事が終わってもう夜が明けていて早起き野球が来ていたこともある。ほんのわずか休息をとってまた出勤だった。
ただ、教員は時間外手当が申告した時間に応じて出るわけではないので、ある意味自分の判断で行っていたのだ。そう思ったら、中学生の時を思い出した。貧しい家計だったが、親が「大日本百科事典」を買ってくれた。社会科が好きで、毎日予習に時間をかけた。教科書に出てくる人名や事柄を調べ、ノートにまとめた。一つ調べると、その説明の中に出てくる言葉を調べ、何時間もかけた。参考書を見て終わらせるのではなく、百科事典で調べると、次々調べたいことがつながって出てくる。お陰で社会科の授業が楽しかった。
それが自分の人生の時間の使い方なんだなと思う。今、家事をしていてもふとテレビから流れてきた情報が今日のブログに役立ったりする。つまり、面白いと思ったことを調べたくなる。考えたくなるのが面白い。洗い物をしていても、頭はいろんなことを考え続けている。(続く)