12月下旬から心理学から離れて人生100年時代の人生戦略に話題を絞ってきた。今回からはブログテーマも「人生戦略」と変えて新しい視点に立って話を進めていこう。
12月24日に書いたが、無形資産という言葉は耳慣れないものだ。人は売買できるような価値を持つ資産に目を向けやすいが、たくさんお金を持っているかということは幸福感の一つの要件でしかない。国が管理する貨幣を信頼できず暗号資産を持ち、自分たちで直接資産を管理し、守ろうとする動きも強くなってきている。国は、そこにも管理の手を入れようとしている。これからどうなっていくのだろう。
チェス盤に似たゲームを発明した考案者に王は褒美を与えようとした。考案者は、チェス盤のひとマスに一粒の米を欲しいと言った。ただし隣のマスに移るたびに米粒を倍にしてもらいたいと。しかしそれが、エベレストも超えるような大変な量になることを紹介したが、現代の社会の変容はそれと同じように加速度の変化が激しい。第2次世界大戦のようなことは、自国も破滅することがわかっているので二度と起きないだろうし、起きたとしたら話し合いすら必要なくなるだろう。
では、平和が続くかといえば、今までは想像もつかなかった争いごとになる可能性もある。宇宙から見れば明確な国境線は限られたところにしかないが、明らかに人と人を分ける国境は存在する。人種や宗教、歴史等の認識をもとにした国民性も違う。よく隣同士の国はうまくいかないらしいが、今の日本もそんな状態だ。それを理解した上で、共に何を目指すのか互いに物事を分析して考えていかなくてはいけないのに、「自国ファースト」的な分断型リーダーがもてはやされ、ヒーロー的扱いをされるのは必ずいつか破綻する。
世界的レベルでベストセラーとなった「ライフシフト」や「ファクトフルネス」は、そんな世界の今後のあり方に警鐘を鳴らしているのだろう。私が何をできるわけではないが、この頃あちこちで話題になる「プログラミング的思考」は、物事を分析的に思考し、多くの仲間と共有し、それぞれの立場でできることを協力して行う問題解決法だ。私もそんなことに取り組む小さな一コマとして自分なりにできることを進めていきたい。