令和3年もあと2時間ばかり。「年賀状は業務縮減で」と皆さんにお伝えしたが、教え子たちからの年賀状はうれしいので大事にしたい。
相森中学校の教え子たちは、毎年正月に新年会を開いていて、二人の担任も呼んでくれる。恩師というより仲間感覚で過ごせるのは楽しみだ。コロナ禍のため、令和3年正月に続いて、明後日の2日の会も中止とのこと。残念だ。
教え子たちに何をしてやれるわけではないが、会うたびにいろいろな人生を歩んでいる姿を見るのはうれしい。悩み事もあるだろうが、今でも集まって語り合える仲間がいることは大事なことだ。今は、LINEやメールでつながれるのでかなり頻繁にやりとりしている仲間もいるのだろうな。顔を見せない子はどうしているのだろうか。別にいい仲間・家族がいて幸せに過ごしていれば良いのだが。
このクラスは、3年間担任として持ち上げ卒業させた最後の生徒たちだ。そのあと、管理職になったので、私にとっては忘れ難い子たちだ。卒業式の日に、不登校の子も含めて全員が揃ったのは私のクラスだけだった。卒業式後の学級会で親も周りにいる中、思い切りみんなで泣いてしまった。玄関前での見送りで、私のクラスの生徒たちだけが、外へ出ても別れを惜しんでほとんど全員泣いていた。合唱部の2年生が驚いて見ていたのを思い出す。それほど異様な雰囲気だったのだろう。
良い思い出は、3年生でそれぞれの部活動の大会などが終わって、学級の生活中心になった頃、目的別係活動をした。自分達のやりたい内容を決めて係を作って活動するのだ。受験の係は、入試の情報提供や朝のドリル、音楽係は毎日練習し中庭コンサート、福祉活動の係は、自分たちで交渉に行って車椅子バスケット、行事の係は市民の祭りに参加して衣装で最優秀賞を取った。いつかブログでも紹介した「駒」ではなく「差し手感覚」で、自分達でやりたいことやるべきことを考え、自分たちで町の会議に参加したり、交渉したり、調査した。
今でも宝物として私の手元に残してあるのは学級日記だ。当番が形ばかりの記録を残すことが当たり前のようだが、この子たちの学級日記は、自分の意見をしっかり書いてある。マスが足りなくて、別のメモ用紙に書いてテープで貼ってあるページも多い。なんとなくやるのではなく、今日過ごした一日の出来事について自分の感じたこと考えたことを書いてくれている。
入試が終わってわずかな登校日なのに、自分たちで相談・企画し、担任の謝恩会を開いてくれた。給食の時間に教室を訪れると部屋中に大きな模造紙や色紙で感謝の言葉が書かれ、机の上にはお好み焼きなど手作りの料理が山盛り。家庭科の先生に交渉して、その日の午前中は手作りの料理にかなり時間をかけたようだ。最後に担任した生徒たちの姿をこうやって温かい思い出として残しておけるのは本当に幸せなことだ。改めて本当にありがとう。この子たちだけでなく全ての教え子たちの益々の発展を祈っています。良いお年を。