サクセスフルエイジング第3章の3節は、「自分の新しい能力に気づく」です。手塚治虫が鉄腕アトムのような愛らしいキャラから、ブラックジャックのようなリアリズム・社会性を重く扱う作品に変わっていったことを例に、“みずからを変える力”の重要性を説いています。以前紹介した葛飾北斎も同じですが、70歳はまだ未熟、90になったら、100になったらと自分の変容した姿を思い描き、挑戦し続けるのです。「エイジング」とは、「変わる」のではなく「変える」ことだと説きます。
私自身のことを振り返っても、学校現場を退職してから、5年間の市教委社会教育主事としての転換。毎日デスクに座り、パソコンでデータ処理に長い時間をかける中で、もっと新しい可能性を切り拓いてみたいと強く願うようになり、以前から好きだった、心理学研究や脳科学研究に取り組もうと趣味起業。
単に研究の世界でなく、その実践の場として、講演や公民館講座の指導、合唱団運営や指揮者としての指導など、自分の持ち味を活かせる場の開拓。そして社会の役に立ちたいと教育相談やボランティアセンター運営委員などもこれまでの経験を活かして取り組んでいる。
このブログも私にとっては日々の自分更新として大きな働き場としてありがたいと思っている。教育の世界とは全く違う資産づくりや車中泊での旅行など夢もある。
こういった「変身願望」を後期高齢者になっても捨てず、常に新しい自分を求めていくことが大事なのだ。自分自身も来年の70歳代突入後、後期高齢者になる5年間をどう過ごすかイメージができていない。今やっていることを「なんとなく続ける」のではなく、同じことをしていても何か向上する明確な目標作りをしなくてはと思う。以前から好きでやりたかったのに後回しにしてきたことはないかなど真剣に考えよう。(続く)