我が居場所の快適さを求めて部屋の改造をすることになった。打ち合わせや部屋の片付けで頑張りすぎて疲れ気味でブログを休んでしまった。何事も無理は禁物。時々休むがお許しを。
身体編ということだが、知識や意識のこと中心になってしまったので、今回からは具体的な運動について扱っていこう。
合唱指導をしていてとても力を入れているのは、姿勢と呼吸だ。おそらくどこの合唱団、学校の音楽授業でもそれは言われることだと思うが、なかなか徹底しない。子どもたちに指導する時「はい、姿勢を良くして」と声をかけても、その時少し胸を張るだけで持続しない。感覚的にどこをどう引っ張ればいいのかわかっていないと思う。
作曲・編曲で有名な富澤裕先生が指導に来てくれた時、「あっ、みんなの肩に妖怪ヤダベーが乗ってる。ボンっと振り落として」と声をかけていた。子どもたちは、肩車のように背中にしがみついている妖怪をふるい落とそうと一生懸命背中をゴンと引き締めていた。子どもの興味をひいて、背中の筋肉をしっかり動かさせる面白い指導だと思った。
歌う姿勢を良くするために、背筋を支えている筋肉と、背を起こし胸を広げる筋肉を意識することが大事だと思う。歳を取ると背中が丸くなってくるが、腕を動かすような日々の生活で頻繁に使う筋肉と違って、姿勢を維持する筋肉は意識しないと使わない。発声指導で、私は人体の解剖図も見せて、「菱形筋」を意識してもらう。肩甲骨の内側で、しかも中の方にある菱形の筋肉だ。平らな壁に背中をつけて、レスリングのフォールのように全体を意識してつけることや、そのまま両手を壁にすらせて万歳するように上げ下げさせるなど、背中の筋肉を意識して使う感覚を大事にしたい。姿勢を良くすることはポジティブな日々の過ごし方でもとても大事だと思っている。(続く)