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幸福な老い 身体編その4

 私たちの体は日々更新されている。細胞レベルでそれぞれが無事かとか役に立っているかなどと確認され、修復されている。しかし、ほとんど誰もそれを意識して、体を上手に使おうなどと考えていない。私自身も運動不足を嘆いていて、わかっているのに頑張っていない自分が恥ずかしい。

 学校現場を退職して市教委に入った時、とてもまずいなと思ったのは、ほとんど一日自分のデスクに向かって仕事をしていることだった。たまにお茶を入れに立ったり、資料を取りに行くぐらいでほとんどパソコンに向かっていた。トイレに行く時は歩く距離が長いので良い気分転換になってうれしかった。一年目はお昼を食べた後、休憩時間を利用して役所の外に出てかなり遠くまでウォーキングに行った。学校の中を見回ったり子どもと遊んだりした頃が懐かしかった。

 しかし、2年目の途中になると次第にそれも無くなってきて、机に突っ伏して束の間の昼寝をすることが多くなっていった。ただ、歩く時間が減ったのはまずいと思って、バス通だったので、途中で降りて市役所まで歩いた。帰りも、バスの待ち時間があると、ちょうど追いつきそうなバス停まで歩いた。そうやって健康維持に関心を持って工夫していた。

 役所も退職して丸2年過ぎがたが、以前は、早起きをして運動公園に朝の散歩に行って体操をしたり、坂でダッシュをしたりして頑張った。夕飯の後も腹ごなしに散歩に行った。しかし……   最近はほとんどやっていない。改めて継続することは難しいと思う。

 去年夏休み中、毎日ラジオ体操を続けた。それは、指導している合唱部の子たちと約束をしたからだ。子どもたちに休み中も何か一つでいいから自分のために継続して体を鍛えようと指導したからだ。その時、「先生も頑張る」と言って約束してしまったのだ。教師として誰も見ていないからといって約束したことを破ってはいけない。やはり継続するには、それなりに目標を決めることと、それを一人のものでなく、誰かと約束するなり見守ってくれる人が必要なのかもしれない。このブログは自分にとって重要なものだと思えるので続けているが、できれば継続して読んでくれたり、感想を伝えてくれる人がいるとさらにやる気も高まるだろう。(続く)