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これが自分 その14

 老年期の心理についてまとめていこう。一般的には退職する65歳頃以降とされるそうだが、自分もまさにその該当者なので、事例はたくさんある。

 とりあえず退職というと、私たちの親世代以前は、60歳定年で、そのあとは余生と言われのんびり過ごすものだというのが普通だったと思う。もちろん自営業等で生涯現役も普通にいたが。教員の世界では、大勢の仲間や教え子たちに見送られて職場を去り、自由な生活に入っていく。この老年期の過ごし方について思い浮かぶのは、お世話になった先輩で退職後1年以内に亡くなってしまった先生が二人いた。仕事ができ人間味豊かな人だっただけに残念でならない。また、色々なところで話題になっていて絶対避けたいのは「濡れ落ち葉」という言葉。退職して家族に鬱陶しがられるようでは寂しい限りだ。

 もちろん最近は、人生100年時代と言われ、65歳は新たな世界を開く時代とも言われている。それも人によっては面倒な話題かもしれない。もっと前向きな生活を開けるよう、心理学的な面から、この老年期について整理し、社会教育の講座で指導できればと思う。

 私が大事にしていることを一言で言えば、「経年劣化と言われないよう努力し、熟成を目指し、味わいのある人生を全うしたい」ということだ。今はこのようにホームページまで運営して張り切っているが、いつまで続くものだろうか。(続く)