賢く年を重ねる(スマートエイジング)をもとに公民館で講義した7つの秘訣も最後の「年金以外の収入を得る」になった。
市教委を辞める時は、いよいよ自分はフリーになるんだというちょっとワクワクした気持ちと、月々の報酬がなくなる不安と両方あった。やっと娘が大学を卒業して就職が決まっていたので、自分たちで支出を工夫しながら、足りない分はあの世へ持っていけない貯金を使っていけば良いとは考えていたが。
コーラスフェスや歌と健康セミナーの講師は、市教委にいた頃は課の仕事の一環なので、報酬を追加されるものではなかった。去年退職してからは、同じ講師の仕事でも今度は教育の専門家としてそれなりの収入を得ることができた。他にも困っている学校の部活動指導員として応援に入ることも頼まれたり、運営委員としてそれなりの報酬が出るものもある。生活を支えるというより、自分がその収入を得ることで、社会とつながっていることの実感や、自分の専門を生かして社会の役に立っているという気持ちを感じることができる。それが「年金以外の収入を得る」ということの意味だと思う。年金をもらって細々でもいいから余生を楽しむのもいいかと思うが、なんらかの形で社会の一員として生きる取り組みは大事だと思える。