賢く年を重ねる秘訣「他人の役に立つことをする」の4回目です。
趣味の合唱など社会教育団体の役員の他に、いくつもの運営委員をお引き受けしている。公の組織である運営委員会の委員は、それぞれ所属する分野・団体の代表として入っていることが多い。私も元々は校長会や教育委員会の立場で参加していたが、その立場でなくなっても一般の社会人、研究者として委員に残されている。もちろん学校教育関係や合唱等の経験があることが前提だが。
長く委員をやっていて思うのは、それぞれの委員が自分の所属や経験から物事を見て、その分野にとって都合の良いことを言う例が多いということだ。逆に主催している役所などは、形の上ではご意見を欲しいとしているが、説明が長く、質問するのが精一杯ということが多い。原案賛成で終わるのがほとんどだ。
そこへいくと、ボランティアセンター運営委員会は、説明・審議は半分ほどで、後半をグループごとテーマに沿って自由討議の時間をしっかりとっている。地域の声、それぞれの組織の声、活動の最前線にいる人の経験に基づいた声をもとに、発展を図ろうとしているのがとても良いことだと思う。
県民文化会館の運営協議会委員もやっているが、私はできるだけ、「合唱」とか「学校教育」だけの立場でなく、できるだけ広い視点から地域文化の発展にとって大事なものを考えたいと思っている。それぞれの委員さんの発言からも、なぜそのように考えるのかを受け止め、様々な分野との共通点につなげ、会館の人たちにとって意味あるものと受け止めてもらえるよう、文化の原点に触れながら発言したいと思っている。運営委員会がなんのためにあるか、その原点を忘れないようにしたい。(続く)