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人生は自分発見の旅 その9

 先週の金曜日(20日)、裾花中学校の音楽会がホクト文化ホールで開催された。コロナ騒ぎで開催が危ぶまれたが、年間計画を変更して例年より2ヶ月近く遅い実施だった。全体講師として3年目になる。各クラスの合唱を次々と聴き、その評価を3分ばかりのうちにA4の紙に書き上げるのは大変な仕事だ。事前に全ての曲の演奏をネットで調べ、ポイントを付箋に記入して楽譜に貼っておき、心の準備をしておくことで、少しでもその曲にあった感想を書けるよう努力した。

 全体講評は後日放送で行うことになっているが単なる音楽のことは生徒によっては何も心に残らないだろう。一生懸命やったこと、仲間と共に頑張ったことの意味を伝えたい。そこで浮かんだのが「一流ビジネスマンになるトレーニング法」だ。産業教育振興会第1支会講演会で話したことだ。若者の将来につながる高校の進路指導の先生や北信地域の会社経営者などを相手にキャリア教育に関して私が講演した。

 運動部などはどこも勝負に勝つことを目指し頑張っている。しかし優勝できることのはたった1校。それ以上の努力をしていても様々な条件で達成できないことがある。ただ、そこに向かって歩む努力の日々は無駄にしてはいけない。結果に関係なくその子の人生の大きなステップとなってほしい。それは一流になることだと思う。プロの一流プレーヤーは、1万時間を超える練習をしていると言われている。それだけ長い時間集中してできることが見つかるだけでもすごいことだ。しかし時間さえかければいいのではないと思う。やはりそこには似て非なる世界があると思う。それはシミュレーションとフィードバックだと伝えたい。求めるものとそれを見つめる力、それがあってこそ本物の時を過ごせると思う。(続く)