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「みんな一緒に」から「人とは違う自分」へ

 合唱団エールの会員に「自己紹介カード」を配布し、「自分って何か」と見つめてもらったり、「この合唱団でやりたいことは何?」って、考えてもらったり…。どんなカードが出てくるか楽しみだ。何か今まで自分が経験してきた合唱の分野ばかりでなく社会教育全般で新しい世界が見えてくるとおもしろい。

 この週末は、公民館で指導する「歌と健康セミナー」の資料づくりに追われた。自分の知識をただ提供するだけでなく、自分自身も成長したいので、棚にあった「農的な生活がおもしろい〜年収200万円で暮らす!」(牧野篤著、さくら舎)を見ていたら、「“みんな一緒に”から“人とは違う自分”へ」というテーマに目が止まった。

 人生100年時代と言われ、「教育→仕事→引退」3ステージの人生をみんな揃って歩んでいた時代から、様々な生きる場を渡り歩くような“マルチステージ”の人生が想定される。とりあえず、私と同じようなシニア世代は、職場を退職し、自分の存在をどのようにしていくのか迷い、現役時代と同じことを延長戦で過ごしたり、趣味に没頭したり、特にすることもなくなんとなく日々を過ごしたり…。大きな今後の課題だと思う。

 時代の変化とともに、若者世代の意識変化が上の世代に受け止められず、「オタク」だとか「新人類」しまいには「宇宙人」だとか異質な生物を見るような言い方になったりしてきた。じっくり新しい視点から今後の社会の目指す方向を見つめる時が来ている。日本は世界中でも一番高齢化が進んでいるので、他所の国を模範にするわけにいかない。ライフシフト(人生戦略)を練らないといけない。

 私は先日からブログ記事にしているように、「自分軸」を大事にしていきたい。そして、自分の人生全体を貫く要素(アイデンティティ)は何か確かめていきたい。「なんとなく」ではなくて、「人とは違う自分」を探して。