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脳の活性化に「なんとなく」でない日々を

 昨日は、「脳トレ」に話題が入ったが、認知症についてはある程度の年齢になった人、またはその家族にとってはとても不安な問題だろう。

 私のように、シニア趣味起業とか言って、自分の自由になる時間を多く持っている人の方が脳の活性化については心配だ。公民館の講座や中学生の合唱指導で「なんとなく」はダメと言っておきながら、ふと振り返ると計画もなくなんとなく過ごしている時間のなんと多いことか。もちろんテレビを見ているから無駄な時間というわけではないが、脳はごく一部だけ働いていて、多くの部位が休憩に入っているそうだ。スマートエイジングの本では、「音読」を例に挙げて、「大きな声で音読しているときも脳のいろいろな部分が活性化します。自分で声に出し、その声を耳で聞いて、言葉のイントネーション、音の高さなどを瞬時に脳が計算して調整しているからです。」と、説明している。数学では、難問に取り組んでいるときより、簡単な計算問題を繰り返しやっている時の方が、脳のいろいろな部分が働いているとのことだ。

「いろいろな部分を働かせて」というところがとても大事だと思う。私も、このブログに日々取り組むことで、なんとなくではなくて、いろいろ考え、関係した書籍から学び、自分の生活とつなげて考え、最後にそれを総合的に関連づけ、文章としてまとめる。かなり労力を使う。今日だけでも、「めざすは認知症ゼロ社会!スマートエイジング」(ミネルヴァ書房)という本をかなり読んだ。「脳の錯覚」は面白かったし、「鬼トレ」という簡単な計算問題だが、いくつか前の答えを言うという作業を加えたトレーニングもやってみた。ゲーム感覚で面白いが、やや根性がないとできないかもしれない。

 ただ、訓練的に脳のトレーニングをすることは大事だろうし、脳の活性化に直接結びつくと思うが、食事と同じで、様々な物を組み合わせてとることの効果を忘れてはいけない。いつぞやテレビで「納豆が健康に良い」と放送されたら、スーパーから納豆が売り切れて買えなかったことがあったが、目にした情報に真剣に振り回されてしまうのも「なんとなく」と一緒ではないだろうか。