今日は、来週信州新町公民館で行う「歌と健康セミナー」第2回目の指導資料を仕上げた。
高齢化や人生100年時代のマルチステージなど、これまで触れてきたが、本当の地域の人と向き合うのは、私にとってもいい学びの場だ。
公民館の講座はいろいろあるが、私が大事にしたいのは、自分事として毎日の中に取り込まれていったり、新しい視点で生きるエネルギーに繋がってほしいという点だ。自分も社会教育の推進する行政の立場にいたが、世間では、「公民館はお年寄りの趣味の場だ。やたらに予算を使うのはもったいない」式の意見を持つ人が結構いる。
長野県は、全国でも格段に公民館数が多く、歴史も長い。私の住んでいる長野市朝陽地区は全国でもトップクラスに公民館設立をした場所だ。「長野県は、駅前の靴磨きのおばさんが哲学を語る」なんて言われたことがあったようだが、教育県という言葉が、単に学校の成績や進学率で測られるのは疑問だ。
話を戻すが、長野市は「幸せ実感都市」を目指しているが、実感とは、数値で表しにくい一人ひとりの気質や日常生活に対する考え方が重要だと思う。健康長寿というが、長野市は中核都市でとてもレベルが高い。健康に留意しながら男女問わず、幅広い年齢層が働く環境が整えられているそうだ。平均寿命などの健康分野、高齢者有業率、健康審査受診率など、住民意識の高さがうかがえる。前述の公民館事業のように、地域の人の学ぶ意欲、自身の生活を見つめる視点の高さ、それらが健康で働く意欲の高さにつながっているのではないか。
私の「歌と健康セミナー」も、コロナ騒ぎで開催が危ぶまれたが、思いの外大勢参加者が集まり、熱心に取り組んでくれている。講演会を聞いて、「やあ、ためになりました」「いいお話でした」だけでなく、自分の日々の生活の課題を見つめ、改善を図り、ピンピンコロリを目指したい思いで私も自分の生きる場として取り組んでいる。人間は60兆個の細胞でできていて、毎日100億個が更新されているとのこと。使わなければ、人の住まない空き家が使わないのに傷んでいくのと一緒で、劣化していく。かといってそうそう体操に時間をかけるのは負担。楽しくできることに、正しい体や心の使い方をすることで、充実した毎日を過ごしてほしい。